ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿, 最新情報 2012/09/10

ゆとりちよだNEWS No.90

 藤森照信東京大学元教授が命名した「看板建築」。関東大震災の後建てられ、しかも戦災に遭わなかったユニークな建築群の総称です。
そのイチバンの特徴は、建物正面をのっぺり(平坦に)させ、立て板状の壁にモルタルを塗ったり銅板を葺いたりして耐火性をもたせたこと。
さらにその壁に装飾を施して、モダンな建築にしたこと。そんなモダニズムあふれる建物を、神田の町をちょいと歩けばそこかしこに「発見」することができるんです。
神保町、多町、司町・・・などなど。

神田須田町にあるそのお家もそのひとつ。
3階建ての建物の正面壁はきれいに緑青が吹いた銅板に覆われています。
が、注目すべきはその屋根。マンサード型とよばれる2段勾配の屋根は5角形。しかも、変形5角形です。
見ているだけでウットリしてしまうその建物は、しかし、10月には取り壊されることになってしまいました。まことにザンネン。
看板建築の傑作のひとつだと信じている私が天を恨み地に嘆いておりましたら、ゆとりちよだ90号が到着しましたよ。
さあて、今月号にはどんなたのしい情報が載っておるんでありましょうか。


 まず、ご紹介するのは、上野の森美術館で開催されているツタンカーメン展です。1965年公開されたツタンカーメンの「黄金のマスク」は日本国中を興奮のるつぼとしました。
まばゆいばかりの金とラピスラズリの青。3300年前につくられたものとはおもえない精緻な細工。
当時の世界最高水準の金工技術を駆使して制作された傑作は日本人の瞼の裏に
しっかと焼き付けられました。
以来、半世紀。ツタンカーメンの黄金の秘宝がいま日本に再上陸しました。
王冠を被ったツタンカーメンの立像、半身像、ミイラ作製の折取り出した内臓を収めた黄金の容器(カノポス)など、煌めく黄金の副葬品の数々がこれでもかと会場にならびます。

さらに。この少年王にまつわるさまざまな謎が解き明かされますよ。
もっとも興味深いのは、毒殺説もある死因です。当時の宗教、政治の複雑な関係と状況のなかにあった少年王の運命やいかに。

ところで、今展は相当に混雑しているようですね。
平日、早めに出かけましょうか。それにしても、「黄金のマスク」が公開されないのはザンネンだな。


 「勧進帳」の弁慶を生涯に1,600回以上演じた名優・七代目松本幸四郎を追遠して、その孫、曾孫が新橋演舞場に揃います。
「七代目 松本幸四郎 追遠 錦秋十月大歌舞伎」です。出し物は・・・昼の部、お馴染「国姓爺合戦」と「勧進帳」。夜の部、「御所五郎蔵」と「勧進帳」。
あいつとめます役者は・・・「国姓爺合戦」の和藤内には尾上松緑、昼の部「勧進帳」の弁慶には市川團十郎、富樫には松本幸四郎。
夜の部の弁慶には松本幸四郎と、看板役者が揃いましたネ。
とりわけ團十郎と幸四郎が顔を合わせる昼の部の「勧進帳」は、歌舞伎好きなら必見でしょう。対峙する動の弁慶と静の富樫。
千両役者ふたりがいかに演じますか。それは・・・観てのおタノシミ。


腰痛のため長期休養していた三宅裕司が帰ってきました。
池袋のサンシャイン劇場で三宅率いるスーパー・エキセントリック・シアター(SET)の「上海ローズ」が上演されます。
打出の小槌のようにヒット曲を生みだす「上海ローズのレコード」とはなにか。ギョーカイの魑魅魍魎たちが繰り広げるミュージカル・アクション・コメディ。
SET旗揚げ以来の仲間・小倉久寛も出演しますよ。


小倉といえば「虎姫一座」公演に映像で出演して喝采をうけていますが、今回どんな舞台を魅せてくれるのでしょうか。タノシミですね。
年に1度のSET本公演。プラチナチケットになることは必定。
さあ、この秋は池袋へ駆けつけよう。


黒柳徹子の個性が光るテレビ朝日の長寿番組「徹子の部屋」。
毎回1組の出演者とのたのしい会話とパフォーマンスで視聴率を保っているこの番組が
テレビスタジオから出て、有楽町の東京国際フォーラム ホールAで開催されます。
題して「徹子の部屋コンサート 2012」。
ゲストにイルカ、加山雄三、南こうせつなど多彩な歌手が出演しますよ。
師走に入ったら、才女・黒柳徹子のトークとゲストとのたのしいやりとりを有楽町で体験しませんか。


 今月号も魅力満載、「ゆとりちよだ」。
アキバのみなさまには・・・神田のジョニーこと私がお持ちしました。
おタノシミに。