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N様からのご投稿, 最新情報 2013/04/11

ゆとりちよだNEWS No.97

 例年なら今ごろ名残の花を愛でていたのでしょうが、この春はずいぶんと様子が変わりましたね。
すっかり葉桜。街路樹の銀杏の新緑がまぶしい。もう初夏か。
仰げば陽射しは強く、昨夜来の風に流れる雲を眺めていましたらゆとりちよだ97号が到着しましたよ。
さて、今号にはどんなたのしい情報が載っておるんでありましょうか。


まずご紹介するのは、池袋の東京芸術劇場プレイハウスで上演されます京劇三国志
「趙雲と関羽」であります。
三国志演義で一番人気のある武将といえば、これはもう関羽でしょう。
桃園で張飛とともに劉備と義兄弟の契りを結んだ関羽。
信義を重んじ情に篤い猛将は中国の人たちにも人気があり、関羽を祀った関帝廟は
全国各地にあります。日本でも横浜中華街の関帝廟はみなさまよくご存知の通り。
で、二番人気の武将は・・・とゆうとこれまた劉備麾下の武将・趙雲にとどめを刺すでしょう。
曹操軍に追撃された劉備軍は長坂坡(ちょうはんは)とゆうところで追いつかれ激闘となります。
この戦乱の中で劉備は妻子を捨てて逃げ去るのですが、この劉備とゆう人、しょっちゅう妻子を
敵軍に捕えられたりしてるんですね。無事に戻ったり、そのままってのもある。
で、このとき大活躍したのが趙雲。
劉備が妻子を置きざりにしてきたと知るや、単騎馬首を返し百万の大軍に突っ込む。
あたるを幸いバッタバッタと敵をなぎ倒し、嫡子(のちの劉禅)を無事救出、漢津口で待つ関羽に
合流するんであります。
この名高い「長坂坡・漢津口」の戦いの段。名門劇団・中国国家京劇院の面々が演じます。
趙雲と関羽は一人二役で演じられるそうです。久しぶりの京劇。堪能してみませんか。


次におススメは、上野の国立西洋美術館で開催されている「ラファエロ」展であります。
ダ・ヴィンチ、ミケランジェロとならび、イタリアルネサンスの三大巨匠と謳われるラファエロ。
聖母マリアと幼子キリストを数多く描き、「聖母子の画家」として知られるラファエロの、
聖母子中の聖母子といえるあの「大公の聖母」が日本にやってきますよ。本邦初公開です。
18世紀、トスカーナ大公であったハプスブルグ家のフェルディナンド3世が秘蔵していたことに
由来する「大公の聖母」。
慈愛に満ちた眼差しのマリアと幼子キリスト(あまり可愛い顔はしてないけど)。
幼子の左手はマリアの胸の谷間をまさぐっています。
おいおい余計なことをするんぢゃない、なんて余計なことをかんがえさせてしまう美しい絵です。
マリアの伏し目がちな表情がいいね。年のころは20代前半か。卵型の顔。
気高さのなかにわが子を守るとゆう凛とした意志を感じます。
ほかにも「聖ゲオルギウスと竜」、「無口な女(ラ・ムーダ)」など油彩を中心に20点を超える
作品がヨーロッパ各地から上野に集結しますよ。
さあ、聖母子に会いに上野のお山へゆこう。
と、ここまで書いたところで、ラファエロ展のチケット完売の知らせが入ってきました。
スゴイ人気ですね。若い女性たちに人気があるのかしら。
ゆとりちよだではチケットの斡旋できませんが、ぴあチケットなどで入手できますので、
ご購入ください。


銀座の歌舞伎座の新築なり、向こう一年間こけら落とし興行をするとゆう賑々しい話題でもちきりです。
一方、隼町の国立劇場も負けてはいません。「6月歌舞伎鑑賞教室」です。
私、この歌舞伎鑑賞教室にはなん回か出席していますがハズレがありませんね。
「芦屋道満大内鏡 葛の葉」、「義経千本桜 渡海屋の場 大物浦の場」、「毛抜」。
いずれも面白かった。
歌舞伎十八番とか一度は観ておいたほうがよい演目をきちんと選んでくれています。
若手の歌舞伎役者による実演を交えた解説は懇切丁寧。
私のよーな初心者にもよっくわかります。
で、今回の演目は、「新歌舞伎十八番の内 紅葉狩」です。
戸隠山へ紅葉狩りに出かけた一行の前に現れた更級姫なる美女。
その正体、実は・・・。
「竹本」、「長唄」、「常磐津」の3つの音曲(おんぎょく)によって伴奏される舞踊・紅葉狩。
ハ~イ、この3つの音曲の違いを知ってる人、手を挙げて・・・
そうざらにはいないんぢゃないかしら。
常磐津の師匠なんてゆうと、熊さんが惚れちゃいそーなちょいと色っぽい年増のいい女を
思い浮かべちゃいますが、常磐津を知っていなくっちゃ話になりません。
常磐津がどんなものか体験する絶好のチャンスでしょう。
たまには教室で勉強するのも悪くないのでは。
ぢゃあ、お濠端の国立劇場へ行ってお師匠さんに教えてもらいましょう。


昔、パリに遊んだとき、留学中の友人からクリュニー中世美術館は必見だゼとススめられ訪れたことがあります。
目的は「貴婦人と一角獣」。円形の薄暗い部屋にコブラン織の6面のタピスリーはありました。
すべてに描かれている貴婦人と一角獣。
タピスリーごとにテーマがあり、テーマに沿った絵柄が展開されているそうです。
よく見ると、貴婦人のドレスや様々な動物、植物、調度品などが実に緻密に描かれて(織られて)おり、
一日中見ていても飽きません。その「貴婦人と一角獣」が日本にやってきます。
六本木の新国立美術館で開催される「貴婦人と一角獣」展です。
たまには中世フランスに遊んでみませんか。


ほかにも、ゆとりちよだならではの各種補助券やチケットがありますよ。
東京国立博物館はモチロンのこと、国立新美術館、東京都写真美術館、日本科学未来館、
府中市郷土の森美術館などの常設展示、さらにはマニアックな刀剣美術館やアクセサリーミュージアム、
アミューズミュージアムなど全部で77の美術館、博物館を¥1,500で巡ることのできる
「東京・ミュージアムぐるっとパス2013」なんてスゴイですね。ほぼ網羅している。
ゆけないのは目黒寄生虫館くらいぢゃないかしら。有効期間は2カ月ですよ。
さらに。¥1,000で寄席芸をたのしめる「国立演芸場入場引換券」なんてのもあります。
4月の中席のトリは桂歌丸ですからね。
こりゃぁ、八と熊の野郎に声かけて大家さんも誘ってゆかなくっちゃいけねぇや。


今月号もうきうきワクワク楽しい情報満載のゆとりちよだ97号でした。
アキバのみなさまには・・・神田のご意見番・追分さんがお持ちになりました。おタノシミに。