ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿, 最新情報 2014/10/14

ゆとりちよだNEWS No.115

ようやく天高くなってきましたね。澄み切った秋の空を眺めていると清々しい気分になります。
地に潜れば(スーパーが地下にあるのです)所狭しと並んでいる秋の豊穣。
茄子、栗、蒲萄、無花果、梨、洋梨、林檎、酢橘、蜜柑(!)。
恵みの秋に感謝しながら、最近の私はコンポートに夢中です。コンポート。
果物の砂糖煮のことですね。まず、無花果(イチジク)から始めました。
白ワインをどぼども入れたホーロー容器の中にグラニュー糖をドサッ。シナモンを1本。
そこへヘタを取り除き水洗いしたイチジクを皮付きのまま放り込み煮込む。
できあがりは・・・う、う、う、うめぇえ~~。次は洋梨です。
私、知らなかったのですが、洋梨はラ・フランスだけぢゃないんですね。色んな種類が出てます。
で、色々試しているんでありますが、これがまた旨いん(甘いん)だな。
で、口中のトロリとしたシアワセに浸っていましたらゆとりちよだ115号が届きましたよ。
さあて、今月号にはどんな甘い情報が載っておるんでありましょうか。


さすが芸術の秋ですね。錚々たる美術展が目白押しですよ。
まず、六本木の国立新美術館では「チューリヒ美術館展」が開催されています。
日本とスイスの間で修好通商条約が締結されたのが1864年(文久3年)。
以来、150年にわたって日本とスイスの間では経済的な交流があったワケです(時計とかネスレとか)。
その国交樹立150年を記念して山国スイス最大の都市・チューリヒのチューリヒ美術館から
74点の作品がやってきます。
サブタイトルに「印象派からシュルレアリスムまで」とあるように、近現代の珠玉の名画ばかりです。
イチバンの目玉は幅6メートルに及ぶモネの晩年の大作「睡蓮の池、夕暮れ」でしょう。
ほとんど抽象画に見えます。燃えるように池に反射する夕陽。睡蓮は脇役のようです。
モネが晩年に至った境地なのでしょうか。
そのほかにも、ルソー、ゴーギャン、ドガ、ゴッホ、シャガール、セザンヌ、ムンク、クレー、キリコ、
ミロ、マグリット、ダリ、ピカソ、カンディンスキー、モンドリアン、ジャコメッティなどの
目のくらむような傑作がずらり。
キャッチコピーの「すべてが代表作」がウソではないことを六本木で実感してみませんか。
また、ゆとりちよだNEWS No.111ですでにご紹介していますが、同じ国立新美術館で
開催されている「オルセー美術館展 印象派の誕生」と一緒にご覧になってみてはいかがでしょう。
新しい発見があること間違いなしですよ。


次におススメは、上野の東京都美術館で開催される「ウフィツィ美術館展―黄金のルネサンス
 ボッティチェリからブロンヅィーノまでー」です。
六本木が19・20世紀の美術ならこちらは15・16世紀のイタリアはフィレンツェの美術です。
イタリア中部の都市・フィレンツェ。
「屋根のない博物館」と称されるほど歴史的建造物が建ち並ぶ街。
ユネスコの世界遺産に登録されたこの街の一角にウフィツィ美術館はあります。
画家、彫刻家、建築家などのパトロンとしてイタリアルネサンスを牽引したメディチ家が事務所と
して使用していた建物です。
さぁて、このウフィツィ美術館からやってきます美術品を紹介しましょう。
まずは、今展の白眉・ボッティチェリの「パラスとケンタウロス」。
パラスとはギリシャ名・ミネルヴァ。智慧の女神ですね。
そのパラスが右手で掴んでいるのは半神半獣のケンタウロスの頭髪。
星座のいて座で輝いていますね。
「春」や「ヴィーナスの誕生」で知られる画家がこの絵で何を描こうとしたのでしょうか。
解説によれば、パラスの理性がケンタウロスの獣性を支配してるんだそうです。かなり難解です。
私にはホロフェルネスの首を持つユディットのように見えるんだけど。
ま、それはともかく、ボッテイチェリ描く女性はいつも妖艶で官能的ですね。
胸のスパンコールなんてホンモノよりゾクゾクするんぢゃないでしょか。
この絵を観るためにだけ上野の東京都美術館にゆく価値はあるとおもいますよ。
ほかにもギルランダイオ「聖ステファヌスと聖ヤコブ 聖ペテロ」、
ブロンヅィーノ「公共の幸福の寓意」といった本邦初公開の傑作群がずらり。
さあ、上野でフィレンツェをたのしもう。


ヨダレが垂れてきますね。久しぶりの日本国宝展です。14年ぶり。
テーマが「祈り、信じる力」。日本人の祈り信じる力がどのような形となり現在に伝わるのか。
それを探ろうとゆう壮大な試みが上野の国立博物館平成館ではじまります。
さすが国宝群。スゴイですね。
歴史や美術の教科書に載っていた絵画、彫刻、工芸、典籍、考古資料などがぞろぞろ。
まず、土偶からゆきましょうか。
「仮面の女神」、「縄文の女神」の造形なんて縄文人の発想の凄さに震えますね。
国宝の土偶は日本に5体。そのすべてが揃って上野に集結しますよ(11月21日~12月7日)。
九州からやってくるのは金印。
後漢の光武帝から贈られたとゆう金印の印面には「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」の
5文字が刻されています。
中国の史書(後漢書)に記されていた本物のブツを目の当たりにできるなんて
夢のようぢゃありませんか。
展示期間は11月18日から11月30日までの僅か12日間ですよ。
ほかにも玉虫厨子(たまむしのずし)、雪舟「秋冬山水図」、長谷川等伯「松に秋草図」、
「大井戸茶碗 銘 喜左衛門」など目移りがする逸品ばかり。
しかも、今展では正倉院の宝物が特別出品されます。
楓蘇芳染螺鈿槽琵琶(かえですおうぞめらでんのそうのびわ)や紅牙撥鏤撥(こうげばちるのばち)
なんて複製不能といわれる粋を凝らした工芸品を見ることができます。スバラシイことですね。
みなさま。
私たちの祖先が造りあげた、あるいは将来した国宝の数々をご自身の目でお確かめになってはいかがでしょう。
会期中は混雑が予想されます(入場券を買うのに1時間待ちとか)。
チケットは先に購入しておいた方がいいでしょう。
さらに。展示期間が限定されている品々がたくさんあります。
前もってお調べください。では、上野のお山で会いましょう。


年の瀬が近いんですね。第九の季節がやってきました。
内戦状態にあるあのウクライナからウクライナ国立歌劇場管弦楽団、ウクライナ国立歌劇場合唱団が来日。
有楽町の東京国際フォーラム・ホールAで「クリスマス・スペシャル・クラシックス
~メサイア、第九&アヴェマリア」と題してクラシックの名曲のサビの部分を聴かせてくれますよ。
一方、六本木のサントリーホールでは読売日本交響楽団による「第九」特別演奏会が開かれます。
ウィーンから指揮者レオポルト・ハーガーを招聘し、極上の演奏を繰り広げてくれるそうです。
さらに。初台の東京オペラシティコンサートホールではドレスデン国立歌劇場室内管弦楽団&森麻季
によるクリスマスコンサートをたのしむことができますよ。
どんなアンサンブルなんでしょうか。これは・・・聴かなくちゃワカラナイ。


今月号も話題満載のゆとりちよだ。
アキバのみなさまには神田のエスコフィエ・天沢さんがお持ちになりました。おタノシミに。