ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿 2016/06/10

会員様からのご投稿 6月号

ゆとりちよだNEWS No.135号

関東地方も梅雨に入りウットーしい季節が始まりました。職場の植え込みでは、アサガオ、ゴーヤ、フウセンカズラ、ヒョータン、ヘチマと緑のカーテンを作ってくれる蔓性植物がぐんぐん芽を伸ばしています。私、蔓性植物が大好きなんです。蔓がネットに絡みつく。その様を見てると、もう、うっとりしてしまいます。絡みつかれたことがないからかなぁ。と、木綿糸くらいのヒョータンの蔓を見ていましたらゆとりちよだ135号が到着しましたよ。さぁて、今月号にはどんなたのしい情報が載っておるんでありましょうか。

 古代ギリシャというとまず真っ先におもうのはギリシャ神話でしょう。ゼウス、アポロン、ポセイドンなどの神々。アキレウス、エディプス、ヘラクレスなどの人物。そして、ペガサス、スフィンクス、メデゥーサなどの動物、怪物。名を聞くだけで遠い異国の神話なのに身近に感じます。その神話の国ギリシャから貴重な美術品がやってきます。上野の東京国立博物館平成館で開催される特別展「古代ギリシャー時空を超えた旅―」です。「時」は新石器時代からヘレニズム時代まで。「空」はサントリーニ島、クレタ島などエーゲ海の島々やアテネ、スパルタ、マケドニアなどギリシャ各地から来日する美術品の数々。サントリーニ島からやってくるのは前17世紀の「漁夫のフレスコ画」です。不思議な髪形をした青年が紐で吊るした沢山の魚を両手に掲げています。大漁だったようです。赤く描かれた躰がなんだか艶めかしいですね。前1450年「牛頭形リュトン」はクレタ島で出土しました。毛並みが細かく彫られた写実的な作品です。こんなのでワインを飲んだらどうなのかしら。牛に睨まれるな。アイギナ島の「赤像式パナテナイア小型アンフォラ ボクシング」なんてのもありますよ。二人の男が裸でボクシングをしています。この時代(前500年頃)のルールはどちらかが倒れるか「参った」と言うまで殴り続けるものだったようです。さらに、決着がつかないときはお互いに顔を殴り合い長く耐えた方が勝者になったってんですから恐ろしい。勝者になっても敗者になっても顔はボコボコになってるね。そんなワケで、みなさま、今年の夏は上野のお山で時空を超えてみましょうか。

 建設当時、これは工事現場ぢゃないかと物議をかもしたポンピドゥー・センター。いまやフランスを代表する建築物になった近現代美術の殿堂から傑作群がやってきますよ。上野の東京都美術館で開催される「ポンピドゥー・センター傑作展―ピカソ、マティス、デュシャンからクリストまでー」です。今展の展示方法は画期的です。1906年から1977年までのタイムラインを「1年1作家1作品」によってたどります。つまり、激動の20世紀の絵画、彫刻、写真、映像、デザインなどあらゆるジャンルの72の作品を時間と作家を追って観るという趣向です。少し観てみましょう。1906年ラウル・デュフィ「旗で飾られた通り」。ノルマンディー地方の港町ル・アーブルの大通り。革命記念日とあってトリコロールの国旗がはためき街の人々が繰り出しています。画面には6本の三色旗。よく観るとそれぞれビミョーに色が違っています。「色彩の魔術師」といわれたデュフィの本領発揮の絵でしょう。1932年アンリ・カルティエ=ブレッソン「サン=ラザール駅前」。あまりに有名なカルティエ=ブレッソンの代表作です。今まさに水たまりに飛び降りようとする人。人物が宙に浮いているその一瞬を写し撮りました。水たまりには人物の影が鮮明に写っています。時間が止まった静かな光景。だけど次の瞬間を激しく想像させる写真ですね。1961年クリスト「梱包」。パリのポン・ヌフやマイアミの島々の周りなど、なんでも包んでしまうクリストの作品です。1977年レンゾ ピアノ、リチャード・ロジャース「パリ、ポンピドゥー・センターのスタディ模型」。ポンピドゥー・センターがいかに衝撃的な建築であったかがよくわかるんぢゃないでしょうか。ほかにもシャガール、ジャコメッティ、デュビュッフェなど、錚々たる作家の作品が展示されています。これは、もう、上野のお山にゆくっきゃないでしょ。

もうすぐ夏休みなんですね。子どもたちがよろこぶ企画がいっぱいです。練馬の練馬文化センターでは「魔法使いプリキュア!ミュージカルショー」が、三越前の三越劇場では「三越夏休みファミリー劇場・劇団東少公演 ミュージカル『眠れる森の美女』」が、大手町の日経ホールでは「劇団角笛 第53回公演 角笛シルエット劇場」が上演されます。さらに。ヒャッホー!夏の食事券ですよ。九段下のホテルグランドパレスでは¥1,700でランチブッフェが、四ツ谷のホテルニューオータニでは¥4,400のビュッフェが、表参道のビストロ・ブノアでは¥2,500でプリフィックスコースの料理がいただけるのです。みなさま。たまには都心の一流ホテルやビストロで贅沢をしてみませんか。

今月号も話題満載のゆとりちよだでありました。アキバのみなさまには・・・落語のことなら任せておくれ、落語通・渋沢さんがお持ちになりました。おタノシミに。