ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿 2016/09/14

会員様からのご投稿 9月号

ゆとりちよだNEWS No.138

職場の植え込みで70本を超えるヒガンバナが咲き始めました。ついこのあいだまでの炎暑がウソのよう。薄いピンクとイエローにほんのり染まった白いレースの花がそぼ降る雨に濡れています。10日経ったら今度は真っ赤に燃えるヒガンバナと交替するでしょう。いつも驚かされるのは、ヒガンバナはホントにお彼岸の頃に咲くことです。自然の摂理にはコウベを垂れるしかありません。と、足元を見たらあのムラサキシキブの実が濃いピンクに色づいています。ここにも秋が忍んで来たのだ。と、長袖シャツの袖の滴を払っていましたらゆとりちよだ138号が届きましたよ。さぁて、今号にはどんなタノしい記事が載っておるんでありましょうか。

サルバドール・ダリというと印象派と並んで日本人には相当人気のある画家ぢゃないでしょうか(彼の絵を部屋に飾ることはあまりないかもしれないけど)。そのダリの大回顧展が六本木の国立新美術館で開催されます。「DALI ダリ」展です。初期から晩年までの約200点におよぶ作品でダリの軌跡をたどる日本で過去最大規模の回顧展。絵画、彫刻のみならず宝飾品や映画の制作までも手掛けたダリの不思議な魅力いっぱいの作品が展示されますよ。ダリといえば思い浮かぶぐにゃりと飴のように柔らかく曲がった時計。その宝飾品が展示されるそうです。どんなものかしら。観てみたいですね。さらに特筆すべきは、あの、今や伝説の域に達しているルイス・ブニュエル監督の映画「アンダルシアの犬」が上映されることです。脚本にダリが参加した15分ほどの小品。しかし。冒頭、女性の眼球がカミソリで二つに割かれる(ギャッ!!)というショッキングなシーンに始まり、アリの群がる手のひら、ピアノの上のロバの死体など理解を超える(まさに「シュール」な)映像のオンパレードです。これは必見でしょう。さあ、この秋はシュールな気分にひたりに六本木へゆこう。

先月号でご紹介した国立劇場開場50周年を記念した歌舞伎公演「仮名手本忠臣蔵」全段三ヶ月連続完全通し上演の第二部が始まります。芝居好きが役者をやるときはおかると勘平を演じたがるといいますが、そのおかる勘平の登場です。おかると密会していたためお家の大事に間に合わなかった早野勘平がおかるとともに落ち延びてゆく姿を描く「道行旅路の花婿」。五段目「山崎街道」はこの段のみ上演されることが多いですね。敵役・斧定九郎に殺されて五十両を奪われるおかるの父・与市兵衛。その定九郎を猪と間違えて撃ち殺し五十両を手に入れる勘平。そして六段目「勘平切腹」。舅を誤って殺したと思い込んだ勘平は同輩二人の前で腹を切りますが、勘平が殺したのは定九郎であることが判明します。しかし、時すでに遅し。七段目「一力茶屋」。おかるが遊女として働く祇園の廓で遊び呆ける由良之助。その真意を探ろうとする敵味方の侍たち。由良之助を演じる役者の力量が問われる芝居です。早野勘平に菊五郎、おかるに菊之助、由良之助に吉右衛門と豪華な役者陣で上演されます「仮名手本忠臣蔵」。六本木でシュールになったら、さあ、隼町で歌舞伎にどっぷりとひたりましょう。

みなさまは歌声喫茶をご存知でしょうか。日本の叙情歌、フォークソング、ロシア民謡、シャンソンなどお茶を飲みながらみんなで歌うライブハウスです。昭和30~40年代に大流行しました(私は体験していませんが)。その歌声喫茶の人気が近年広がっているんだそうで、ゆとりちよだでは新宿の名店「ともしび」から司会者(歌い手)と伴奏者を招いて「出前歌声喫茶」セミナーを開催してくれます。「懐かしい昭和の名曲から歌謡曲、誰もが知っている童謡や唱歌など盛り沢山」だそうです。浅草の虎姫一座と歌曲がかぶるかな。でも、どうもお酒は出ないらしい(対象は中学生以上)。ナイーブな私はアルコールが入らないと歌えないタチだからな。どうしよう。と、悩まないで、みなさま。10月1日都民の日には九段下の九段生涯学習館で声張り上げて「青い山脈」を歌いましょうか。

今月号も魅力たっぷりゆとりちよだ。アキバのみなさまには・・・赤穂義士の末裔・赤垣さんがお持ちになりました。おタノシミに。