ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿 2017/10/13

会員様からのご投稿 10月号

ゆとりちよだNEWS No.151

ようやく秋らしい好天がつづくようになりました。キンモクセイの花の香が街に漂い、こんな日は家にじっとしていられない。どこかへ出かけたくなってしまいます。で、ちょうど国立(くにたち)の石碑を調べる必要があったのでちょっくら行ってきました。JR南武線矢川駅南口で降りて多摩川へ。このあたりは河岸段丘となっており、崖から湧水が流れています。その崖に沿って20年ほど前に見かけた石碑を探したのですがありません。場所を間違えたのかな。近くにくにたち郷土文化館があったのでたずねてみました。美しい学芸員の女性が懇切丁寧に応対してくださったのですが、やはりないとの虚しい返事。宅地開発で処分されてしまったのかしら。と、抜けるような秋天を仰いで嘆息しておりましたらゆとりちよだ151号が届きましたよ。さあて。今月号にはどんなたのしい情報が載っておるんでありましょうか。

最初にご紹介するのは、「温泉入浴と磯懐石料理のバスツアー 南房総のみかん狩り(食べ放題)」です。温泉に入れるってのがうれしいですね。さて、千代田区役所前を出発したら東京湾を横断するアクアラインを走って南房総へ向かいます。まず道の駅三芳村・鄙の里でお買い物。三芳村(現在は南房総市)は日本酪農の発祥の地だそうで、乳製品が多いですね。成分無調整の低温殺菌牛乳、アイスクリーム、ソフトクリーム、ヨーグルト等々。買い物をすませたら、近くの契約農家でみかん狩り。食べ放題ですがこれからお昼なのでがまんしましょう。次に向かうは平砂浦海岸を望むたてやま温泉・千里の風です。中国の瀟湘八景(しょうしょうはっけい)のひとつである平砂落雁(へいさらくがん)にちなんで命名された平砂浦。風光明媚なこの地に建つ千里の風の敷地内でボーリングしたところ、なんと!炭酸水素塩泉が湧き出たんであります。そこで、「美人の湯」と称されるこの弱アルカリ温泉を今年の6月から大浴場に引き入れることになったんだそうです。では、とれたての魚に舌鼓を打ち、湧きたてホヤホヤ(ホカホカか)の露天ぶろ付き大浴場で平砂浦を眺めながら、極~楽極~楽とゆきましょうか。

No.149でご紹介しました「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」では「ファン・ゴッホのジャポニスム」と題して、ファン・ゴッホに与えた浮世絵の影響を浮世絵の作品から解き明かしてくれました。今度は葛飾北斎が登場。「北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」です。北斎に焦点を絞って、欧米の画家・彫刻家たちが極東の小国日本の天才絵師にどれほど影響を受けたのかを探ります。

ドガ「踊り子たち、ピンクと緑」vs北斎漫画十一編(部分)
ドガといえば踊り子。上が緑、下がピンクの衣装に身を包んだ踊り子が両手を腰に当てて仲間の踊り子とおしゃべりしているようです。かたや北斎といえば相撲取りが両手をまわしに当てて、吊るされた米俵を見つめています。巨漢の何でもない仕草がドガの想像力をかきたてたんでしょうか。

セザンヌ「サント=ヴィクトワール山」vs富嶽三十六景 駿州片倉茶園ノ不二
セザンヌは富嶽三十六景と同じく南フランスの山・サント=ヴィクトワールの連作を描いています。並べてみると構図がそっくりですね。遠景に山、中景に田園風景、前景に樹木を配しています。それにしてもセザンヌの緑は美しいね。

モネ「陽を浴びるポプラ並木」vs富嶽三十六景 東海道保土ヶ谷
東海道をゆく旅人たち。街道沿いには林立する松の向こうに富士。モネは手前に池、そして明るい陽を浴びて屹立するポプラを小気味よく描いています。

カサット「青い肘掛椅子に座る少女」vs北斎漫画 初編
ロリコン男が観たら欲情をそそられるんぢゃないかしら。下着を見せて大股広げた少女が肘掛椅子に寝そべって子犬を見つめています。一方、北斎漫画では布袋和尚でしょうか、大きな袋にもたれてうたた寝をしているようです。どちらも無防備な姿態をさらしています。

クローデル「波」vs富嶽三十六景 神奈川沖浪裏
待ってました!北斎の最高傑作ともいえる神奈川沖浪裏に挑むはカミーユ・クローデル。劇作家ポール・クローデルの姉にしてロダンの愛人。親子なのか、襲いかかる波もなんのその。たのしげに戯れています。

今月号も魅力満載、ゆとりちよだでした。アキバのみなさまにはアキバのシェフ水川さんがお持ちになりました。おタノシミに。