ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿 2018/03/12

会員様からのご投稿 3月号

ゆとりちよだNEWS156号

寒くなったり暖かくなったり、三寒四温の日がつづきます。街を歩けばどこからともなく沈丁花の花の香が漂い、なんだかウキウキした気分になってしまうのは私だけぢゃないでしょう。町内にあるソメイヨシノの蕾は膨らんできています。この桜は靖国神社にある標本木と同時に咲くんです。春近し。と、梢を眺めていましたらゆとりちよだ156号が届きましたよ。さぁて、今月号にはどんなたのしい情報が載っておるんでありましょうか。

春にふさわしい企画をゆとりちよだが企画してくれましたよ。「神田川・日本橋川『桜』クルーズとランチ」です。武島羽衣作詞、滝廉太郎作曲の「花」。中学校で習っている(ハズな)ので大概の方はご存知でしょう。

〽春のうららの隅田川

出だしの歌詞からもう墨堤の景色が浮かんできますね。さっと薄く紅を刷いたように桜が堤防を染めている。

〽のぼりくだりの船人が

浮かぶ船はなんだろう。長い間私は花見客を乗せてぎっちらぎっちら櫓を漕ぐ屋形船を想像してたけど、どうもちがうようです。レガッタのボートらしい。

〽櫂のしづくも花と散る・・・

ちゃんと「櫂」と歌っている。「櫓」ではない。だから櫂(=オール)の先からしづくが落ちるんだ。

さて、クルーズです。昨秋、ゆとりちょだは「神田川・日本橋川クルーズとランチ」を企画してくれましたが、今回は「川から眺める桜」を愛でるために橋と桜を巡ります。水先案内人は神田リバーサイドプロジェクト事務局長の岡田邦夫氏です。昨秋のクルーズに私は参加しましたが(当日は雨でザンネン)氏の博覧強記にはビックラこきました。東京駅や日本銀行本店を設計した辰野金吾と築地本願寺や一橋大学兼松講堂を設計した伊藤忠太とは犬猿の仲だったなんて話は初耳でしたですよ。そんなワケで、みなさま、岡田氏の蘊蓄満載の解説を聞きながら、たのしい(に決まっている)「神田川・日本橋川『桜』クルーズとランチ」に参加なさいませんか。雨でないことを祈りますが。

次におススメするのは上野の東京都美術館で「風景画」をテーマに開催される「プーシキン美術館展 -旅するフランス風景画」です。印象派とポスト印象派の絵画のコレクションで知られるモスクワのプーシキン美術館から17世紀~20世紀の65点のフランス近代風景画が来日します。では、観てみましょうか。

モネ 草上の昼食 1866年
今展の目玉でしょう。あの轟轟たる非難を浴びたスキャンダル絵画・マネの草上の昼食(1863年)に刺戟を受けて描いたといわれるモネ26歳の作品です。若い紳士淑女が木漏れ日の差す森の空き地でピクニックに興じています。画面中央の白い敷物の上にはワインや料理、女性が給仕しています。酒壜が2本転がってるので宴たけなわといったところかな。画面右手の大木の幹には「P」と「ハートに矢」が落書きのように描いてあります。なにを意味するんでしょうか。それにしても木漏れ日が美しいね。

ルソー 馬を襲うジャガー 1910年
ルソーが好んで描いた構図です。不思議な樹木や草花が生い茂るジャングル。その中央に馬とジャガーが描かれています。ジャガーは馬を襲っているのですがとてもそのようには見えません。馬にジャガーがしがみついているようです。馬が平気な顔をしているからなんでしょうね。泰然自若といった様子です。動きの激しい場面なのに静謐で濃密な時間が流れています。

ドラン 海に並ぶヨット 1905年
陽光あふれる南欧の港町。鮮やかな色彩で描く港に並ぶヨットの白い帆がまぶしい。底抜けに明るい絵画です。

印象派といえば、セザンヌ、ルノワールは外せないでしょう。それぞれ「サント=ヴィクトワール山、レ・ローブからの眺め」、「庭にて、ムーランド・ラ・ギャレットの木陰」が来ますよ。印象派ファン必見の展覧会といえる「プーシキン美術館展 -旅するフランス風景画」。上野のお山が新緑になったら上ることにしましょうか。それにしても・・・マネの「草上の昼食」を観たかったな。

今月号も話題満載、「ゆとりちよだ 156号」でした。アキバのみなさまには・・・別便にてお送りしました。おタノシミに。