ゆとりちよだNEWS

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最新情報 2018/12/10

会員様からのご投稿 12月号

ゆとりちよだNEWS No.165

結局南極、この秋東京には木枯らしが吹きませんでした。39年ぶりだとか。なんだか寂しい気がします。北風小僧の寒太郎はどこへいっちまったんだろか。クリスマスまでにはやって来るのかしら。と、西日を浴びて黄金色に輝くイチョウの梢を眺めていましたらゆとりちよだ165号とシベリアの寒気が届きましたよ。さあて、今号にはどんなタノシイ情報が載っておるんでありましょうか。と、その前に・・・年末恒例(にしました)の「私のゆとりちよだ体験」を並べてみましょう。時間軸です。

能「忠度」(国立能楽堂)
神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展 (Bunkamura ザ・ミュージアム)
北島三郎 コンサート2018 歌と共に (NHKホール)
寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽 (サントリー美術館)
歌舞伎鑑賞教室「連獅子」 (国立劇場)
ミラクルエッシャー展 (上野の森美術館)
没後50年 藤田嗣治展 (東京都美術館)
おもろい女 (シアタークーリエ)

赤坂エクセルホテル東急 赤坂スクエアダイニング ランチブッフェ
ホテルメトロポリタン丸の内 Dining & Bar TENQOO(テンクウ)ビュッフェ
東京ドームホテル リラッサ スーパーダイニング
“ アーティスト カフェ パノラマランチ
“ バルコ セットメニュー

こうして並べてみると今年はあまり恩恵を被っていないかもしれません。ま、体験したいとおもう情報が少なかったということはありますけどね。では、始めましょう。今月号のたのしい情報です。

廃線かとしばしばニュースになる銚子電気鉄道、略して銚子電鉄(さらに略して銚電)。ゆとりちよだが新春バスツアーになんと(!)銚子電鉄乗車を組み込んでくれましたよ。「新春バスツアー/初詣と銚子電鉄 香取神宮参拝・銚子電鉄乗車」です。まず向かうは、出雲の大国主命(おおくにぬしのみこと)の国譲り神話で活躍した経津主(ふつぬし)を祭神とする香取神宮です。ここで新しい年の幸多いことを祈願したら銚子駅に向かいましょう。銚子電気鉄道株式会社。幾たびか倒産の危機に直面した会社です。今は鉄道本体より副業として始めた銚電名物「奇跡の」ぬれ煎餅の売り上げのほうが多いそうです。さて、乗り込みましょう。路線距離わずか6.4km、単線の銚電。乗車時間は20分ほどです。沿線の鄙びた(?)風景を眺めていたら笠上黒生(かさがみくろはえ)なる駅に到着。「髪毛黒生(かみのけくろはえ)」なんて愛称が書いてあります。しゃれのめした営業努力がええですな。さらに。銚電の車両はえれぇ古い!(お金がないから)京王電鉄や愛媛県の伊予鉄道のおさがりなんです。でも、ガタゴト揺れていると銚電マンたちの(再起への)熱いおもいが感じられるんぢゃないでしょか。さあて、犬吠駅に到着しました。ここで、ぬれ煎餅のお土産がプレゼントされるそうだけど、銚電への資金援助のためぬれ煎餅と銚電新土産「まずい棒」(経営状況が「まずい」・・・ので、こう命名したんだそうです)を大量に買い求めましょうよ。ぬれ煎餅とまずい棒を一緒に食べると、醤油とコーンポタージュの味がマッチして、焼きとうもろこしのような味わいになるんだそうです。さて、「焼きとうもろこし」を賞味しながらバスに乗り「絶景の宿 犬吠埼ホテル」へ向かいましょう。ここで銚子港に水揚げされたばかりの海の幸の海鮮料理に舌鼓を打ったら・・・待ってました!温泉入浴(オプション)をたのしもうではありませんか。白亜紀前期(1億年前)の地層の深さ1,300メートル(!)から湧き出る天然温泉にどっぷり浸かって太平洋の大パノラマを眺めるなんざぁ・・・ご・く・ら・く・ご・く・ら・くですね。でも、極楽にいつまでも居つづけるワケには参りません。次なる目的地で買い物をたのしみましょう。おぉっと、その前に。お時間があったら犬吠埼灯台とその周辺を散策してみませんか。銚子市の東突端に建つ白亜の灯台。その崖下には、知ってる人はみんな知ってる(モチロン私も知ってます。えへん)東映映画のオープニングに登場するシーン「荒磯に波」があるんです。ドップ~ン、ザップ~ンと磯の大岩に打ち寄せては砕ける大波と東映の三角マークのロゴ。東映の映画(ヤクザ映画だけぢゃないよ)をご覧になった方ならもうお馴染みでしょう。あのシーンは、なにを隠そう犬吠埼周辺の磯の岩だったんです。でも、あの大岩を探すのは止した方がよいようですね。足場が悪い。危険が危ない。周辺散策は安全地帯でいたしましょう。で、さて。買い物です。ウオッセ21と呼ばれる水産物卸売センターでは銚子港に水揚げされた魚介類やその加工品を安く買うことができるんです。刺身はモチロンのこと、干物、練り製品など目移りがするほど豊富な品揃えでみなさまを待ってるに違いありません。どれを買ったらよいのやら。ワテほんまによいわんわ。そんなワケで、新春を迎えるにふさわしいバスツアー。みなさま。資金繰りにあえぐ銚子電鉄にエールを送るためにもご参加なさってはいかがでしょう。

次にオススメするのは、六本木の森アーツセンターギャラリーで開催される「新・北斎展 HOKUSAI UPDATED」であります。北斎展と名の付く展覧会は過去にも幾たびか開催されていますが、今展のユニークな点は、最初期から最晩年に至るまでの作品を作風の変遷と画号によって6期に分けて紹介していることです。
 
春朗期(20~35歳頃)
勝川派に入門して勝川春朗と名乗っていたころの作品。
鐘馗図:鬼を長剣で退治する憤怒の鐘馗は迫力があるね。
鎌倉勝景図巻:大仏様も描いています。(初公開)

宗理期(36~45歳頃)
琳派の俵屋宗理を襲名したころの作品。
旧津和野藩伝来摺物:津和野藩が秘蔵していた非売品の特製版画。今展の目玉ぢゃないでしょか。(初公開)

葛飾北斎期(46~50歳頃)
かな手本忠臣蔵:各段のさわりを描いています。(初公開)
しん板クミあけとうろふゆやしんミセのづ:お風呂屋さんの模型図。組み立てると立体的なお風呂屋さんになります(かな尽くしで画題が難読)。

戴斗期(51~60歳頃)
北斎漫画:よっ! 待ってました!!

為一期(61~74歳頃)
冨嶽百景図:お馴染みですね。もう、北斎といえばこれでしょ。

画狂老人卍期(75~90歳頃)
弘法大師修法図:弘法大師がその法力を持って鬼(厄難)を調伏する様子が描かれています。肉筆画。西新井大師寺宝。

こうしてまとめて観ると、世界に冠たる画狂人・北斎の底知れない凄さがひしひしと伝わってきますね。ところで。今回展示されている作品の一部(初公開の作品も)は北斎の研究家であった永田生慈氏のコレクションであり、現在、島根県立美術館の所蔵となっています。東京展を終えると島根に戻り島根県のみで公開されることになるそうですので、みなさま、今しか観るチャンスはありませんよ。

このほかにも、東銀座の新橋演舞場では「二月競春名作喜劇公演」と銘打って新派と松竹新喜劇の夢の競演がありますよ。藤原紀香が花魁に扮して出演するそうですのでこれは観たいものですね。人形町の明治座では豊川悦司(!)原作、ラサール石井演出による「夫婦漫才」が上演されます。戦後から2003年までの大阪を舞台に、大地真央と中村梅雀主演の「懐かしくも新しい昭和モダン爆笑人情喜劇」だそうです。さて、どんな泣き笑いのお芝居を魅せてくれるのでしょうか。タノシミですね。

今月号も話題満載「ゆとりちよだ」でした。アキバのみなさまには・・・業者にお願いしました。おタノシミに。