ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿, 最新情報 2013/10/09

ゆとりちよだNEWS No.103

暑かった今年の夏は終わりました。さすがにお彼岸を過ぎれば秋の気配が濃厚になってきます。朝晩の涼しさはときに寒く感じるほど。紅白のヒガンバナは咲き終わり、今はキンモクセイの香りが街に満ちています。甘い香りに脳髄が痺れていましたら、ゆとりちよだ103号が届きましたよ。さぁて、今号にはどんなたのしい情報が載っておるんでありましょうか。


まずご紹介するのは、上野の東京国立博物館 平成館で開催される「特別展 京都―洛中洛外図と障壁画の美」展であります。これは、もう、この秋イチバンのおススメですね。洛中洛外図。それは京の都の市街(洛中)と郊外(洛外)を鳥瞰し、神社仏閣、御所をはじめ町家、農家まで、そこに生きる人たちの風俗を描いた六曲一双の金碧屏風絵です。描かれた時代は室町時代後期から江戸時代前期まで。現存している洛中洛外図屏風は100点ほど。そのうち、国宝、重要文化財に指定された7件すべてが上野に集まります。ね、スゴイでしょ。国宝の上杉本なんて織田信長が狩野永徳に描かせて上杉謙信に贈ったと伝えられる屏風なんですから感激しますよね。信長、謙信が見たに違いない同じ屏風を現代に生きる私たちが見ることができるんですから。上杉本に描かれている人物の総数2485人。あの北宋末期の国都・開封の賑わいを描いた清明上河図の登場人物773人を凌駕する作品です(詳しくは2012年1月6日付拙ブログをご覧くだされ)。さらに。浮世又兵衛こと岩佐又兵衛筆の舟木本洛中洛外図屏風が展示されますよ。岩佐又兵衛といってもあまりご存知ないかもしれません。信任厚かった織田信長に反旗を翻した摂津伊丹城城主・荒木村重。又兵衛はその側室の子です。信長の怒りは凄まじく、伊丹城を落としたのち、村重の一族妻子30余人を幼児に至るまで京の六条河原で斬首に処します。が、又兵衛は乳母の手でからくも逃げ、京の本願寺教団で成長し絵師になったとゆう数奇な運命をたどった人物です。詳しくは来年のNHK大河ドラマ「軍師 官兵衛」をご覧いただくとして。その岩佐又兵衛が描く洛中洛外図屏風。さまざまな人物が描かれています。四条河原で舞う女役者、入浴中の湯女、稚児に抱き付く衆道の僧侶、魚をさばく料理人等々。時代に生きる人々の息吹が屏風から聞こえてきます。今展では、4m×4mの大型スクリーン4基に拡大投影されるそうなので、2728人といわれる登場人物の一人ひとりの表情までしっかと観察することができるでしょう。1時間や2時間ぢゃ足りないかも。ほかにも、京都御所、龍安寺、二条城黒書院の障壁画が展示されますよ。これは放ってはいられません。さあ、この秋は上野のお山に籠ろう。


2020年の東京オリンピックが決まったってんで、なんだか世間は浮かれていますが、浮かれついでにあの日本橋の上に架かる、前回オリンピックのときにつくった醜悪な首都高をとっぱらってほしいと考えるのは私だけぢゃないでしょ。首都高のない日本橋を絵や写真でしか私は知らない。昭和の版画家・川瀬巴水の描く日本橋なんて、もう、日本橋とはこおゆうもンだとゆうくらい美しい。その日本橋の下をくぐる日本橋川、神田川クルーズが今年も実施されますよ。題して「水と石垣から見る江戸城!」。千代田区役所裏にある防災船着場(!)から乗船。外堀の石垣を眺めながら、御茶ノ水渓谷(JR御茶ノ水駅のホームから見下ろすとかなり嶮しいね)、聖橋を経て区役所に戻り、下船後、江戸城内の清水門や平川門を見学するとゆう企画。深まる秋の一日、のんびりと川をクルーズするのも悪くはないのではありませんか。


今夏、上野の東京藝術大学大学美術館で開催された「夏目漱石の美術世界展」は見ごたえのある展覧会でした。詳細はゆとりちよだNEWS99号をご覧いただくとして。あの折、「坊ちゃん」に登場するターナーの「金枝」をご紹介しましたが、そのターナーの大回顧展が上野の東京都美術館で開催されます。26歳にしてロイヤルアカデミー(王立芸術院)の正会員になったほどの風景画の天才が描いた絵画20000点を所蔵するロンドンのテート美術館から油彩画30点以上、水彩画、スケッチブックをあわせて110点が上野にやってきます。坊ちゃんに登場する松を、この展覧会では「チャイルド・ハロルドの巡礼―イタリア」であるとして紹介していますので、両者を比較してみるのも面白いでしょう(もっとも、今展では「金枝」は展示されてませんが)。


このほかにも、東京ディズニーランド パーク・ファン・パーティー&一日パスポート券なんてのもありますよ。千代田区・目黒区・台東区の3区合同で実施するファン・パーティーの内容は・・・ディズニーキャラクターとのグリーティング、プレゼント抽選会、ミニショーを楽しんだら1日中東京ディズニーランドで過ごすとゆう趣向です。テレビ朝日の長寿番組「徹子の部屋」が街へ出てきてすでに7回。有楽町の東京国際フォーラムで「第8回 徹子の部屋コンサート」が舞台にのりますよ。今回のゲストは加藤登紀子、坂本冬美、松坂慶子等々と、なかなかの豪華メンバーです。チャックの綽名を持つ徹子のおしゃべりをたのしんでみましょうか。


今月号も魅力満載ゆとりちよだ。アキバのみなさまには・・・神田のユル・ブリナーことジョニー・デップがお持ちしました。おタノシミに。