ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿, 最新情報 2015/02/09

ゆとりちよだNEWS No.119

東京は雪。ゆきゆきゆき・・・
虎姫一座を「卒業」したゆきチャンはどーしてるんだろ。おっと、いけません。
極私的な感慨にふけっちゃならんですな。
と、まぁ、降る雪を眺めておりましたらゆとりちよだ119号が届きましたよ。
さあて、今月号にはどんなたのしい情報が載っておるんでありましょうか。


世界屈指の美術品を所蔵するルーブル美術館。久しぶりの(2年ぶりか)ルーブル美術館展が
六本木の国立新美術館で開催されます。
しかも、今展のテーマは「風俗画」です。
題して「ルーブル美術館展 日常を描くー風俗画にみるヨーロッパ絵画の神髄」。
16世紀初頭から19世紀半ばまでの3世紀半にわたるヨーロッパ風俗画が厳選された約80点に
より紹介されるそうですよ。
絵画といえば神話や聖書に題材をとり、教会や王侯貴族の所有物だった時代。
やがて中産階級が富を蓄え擡頭するにしたがって彼らの要求に応えるため画題は身近なものへ
と移ってゆきます。風俗画の誕生です。
では、どんな風俗画が今展では展示されているのでしょう。

・フェルメール「天文学者」
  フェルメール初来日の作品です。
窓からのやわらかな光を浴びて日本のどてらみたいなものを着ている天文学者が天球儀に
触れています。この光の描き方がフェルメールファンにとっちゃぁたまんないんだよね。

・レンブラント「《聖家族》あるいは《指物師の家族》」
  キリスト一家を指物師の家族に見立てています。
窓からの淡い光のなかで幼子に授乳する母親。薄暗い部屋にはなにが描かれているのかしら。
こいつぁ現物を観なくっちゃわからない。

・ティツィアーノ「鏡の前の女」
  女性を描かせたら右に出る者がいない(ボッティチェリがいたかな)ティツィアーノ。
鏡の前で(後ろ向きだけど)金髪の髪に触れている若い女性。
オイルを塗っているのかしら。はだけた胸のピンクに染まった肌が美しい。官能的な絵です。

・ブーシェ「オダリスク」
  オダリスク(ハーレムの寵姫たち)といえばアングルの絵が有名だけどブーシェだって負けて
はいません。
ベッドの上に寝そべってお尻を丸出しにした若い女性がこちらを振り返っています。
かなりエロいポーズだけど女性が無邪気そうな顔立ちに描かれているからぎりぎりのところで
卑に落ちてないね。

・ムリーリョ「物乞いの少年(蚤をとる少年)」
  分厚い土壁の窓から差す四角い光のなかで少年(12・3歳か)が蚤をとっています。
胸に迫る絵です。何年か前にTVで観た北朝鮮のコチェビ(浮浪児)やモンゴルのマンホールチル
ドレンを思い出す。彼らは長くは生きられないんだよな。

「日常を描く」をテーマにした今展。観応えがありますね(ブリューゲルがないのがザンネン)。
しかも、6月1日(月)まで開催してて週末には20時まで開館してるってんですから、こりゃあ、
六本木に入りびたりになりそうだな。


一方、時をほぼ同じくして上野の国立西洋美術館では「グエルチーノ展 よみがえるバロックの画
家」が開催されます。
一見してカラヴァッジョの作品かとおもう、明暗のはっきりした絵画。
「ゴリアテの首を持つダヴィデ」なんてカラヴァッジョの同じ主題の絵を彷彿とさせる。
実はわたくし、この画家を知りませんでした。こんな画家がいたんだ。
と、そんなワケで詳述できませんが、バロック美術を知るためには外せない画家でしょうね。


ほかにも、渋谷のBunkamura オーチャードホールでは、市川海老蔵が企画(!)したとゆう
市川海老蔵特別公演「源氏物語」の公演があります。
現代の光源氏だろう海老蔵がどんな光源氏像を創り出すんでしょうか。興味津々ですね。


隼町の国立劇場では「梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)―髪結新三(かみゆいしんざ)」
が上演されます。どこか憎めない悪党・髪結新三を初役・中村橋之助が演じます。
どんな啖呵を切るんでありましょうか。タノシミですね。


二八(にっぱち)なのか、ちょっぴり寂しいゆとりちよだ119号でありました。
でも、ま、それなりにおタノシミいただくとして。アキバのみなさまには・・・
神田の御意見番・高田さんがお持ちしました。おタノシミに。