ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿, 最新情報 2016/02/08

ゆとりちよだNEWS No.131

こないだお正月だとおもっていたら、いつの間にか2月になっちゃいました。早いね。
この分だと、もうちょっとでお正月になるんぢゃないかしら。
なんて、アホな感慨にふけっておりましたらゆとりちよだ131号が到着しましたよ。
さあて、新春2月号にはどんなたのしい情報が載っておるんでありましょうか。


1866年(慶応2年)8月、日本とイタリアの間で日伊修好通商条約が締結されました。
本年(2016年)は日伊国交樹立150周年にあたり、さまざまな、そして心躍る美術展が開催さ
れることになっておるんであります。
まずは、4月10日まで両国の江戸東京博物館で開催されているのは特別展「レオナルド・ダ・ヴ
ィンチ 天才の挑戦」。
3月1日から上野の国立西洋美術館で開催されるのは「カラヴァッジョ展」。
もうワクワクしちゃいますね。
そして、今回ご紹介するのは、4月3日まで上野の東京都美術館で開催されている「ボッティチェ
リ展」です。
ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロらと並ぶイタリア・ルネサンス期を代表する巨匠・ボッティ
チェリ。
その作品が世界各地から20点以上日本に集結しました。
ミラノからは「書物の聖母」がやってきますよ。
祈祷書(?)を読み聞かせる慈愛に満ちたマリア。母を振り仰ぐ幼子・イエス。
幼子の左腕にはその未来を予言するかのように荊冠が巻かれています。
ラピスラズリと金をふんだんに使ったボッティチェリ円熟期の傑作です。
「美しきシモネッタの肖像」は、な、な、なんと、丸紅株式会社(日本!!!)の所蔵です。
フィレンツェ一の美女と讃えられたシモネッタ・ヴェスプッチ(「アメリカ」の名の由来となった探検
家・アメリゴ・ヴェスプッチの遠縁・マルコ・ヴェスプッチの夫人)。
「ヴィーナスの誕生」のモデルといわれる美女の横顔を描いています。理知的な瞳。高い鼻。
真っ赤な唇。腰まで届くブロンドの髪。
この絶世の美女を丸紅の役員たちはいつでも観られるんだろか。ええな。
フィレンツェから来るのは「ラーマ家の東方三博士の礼拝」。
厩で生まれたイエスを祝福するためにベツレヘムを訪れた東方の三博士たちが描かれています。
メディチ家出入りの金貸しだったダル・ラーマに依頼されて描いた祭壇画です。
ボッティチェリのパトロンだったメディチ家の一族を周りに描いているらしい。
向かって右手一番手前の赤いローブを着た若い男がボッティチェリだそうです。
そんなワケで、この春には花見がてら、ボッティチェリの傑作群を観に上野のお山にゆきませんか。


ファッションに興味のない方でも「シャネル」や「ディオール」の名くらいはご存知でしょう。
多くの女性たちの垂涎の的となっているプレタポルテ(pret-a-porter=既製服)の高級ブランドです。
今でこそファッション界はプレタポルテが全盛ですが、かつてはオートクチュール(haute couture
=直訳すれば高級仕立服)が主流でした。
顧客一人ひとりの好みとニーズに合わせてデザイナー主導で仕立てる高級服。
襟巻はチベットの白貂、ネックレスはアラフラ海の黒真珠、ドレスはチャイナ風に左脚の膝から上
13.3cmまでスリットを入れたサーモンピンクの日本のサテンでお願い、なんてオーダーがあっ
たのか知らないけれど、そんなオートクチュールの展覧会がありますよ。
丸の内の三菱一号館美術館(あのジョサイア・コンドル設計の煉瓦造りの建物の復元)で開催
される「PARIS オートクチュールー世界に一つだけの服」展です。
刺繍、レース、羽根細工、金細工、コサージュなど世界最高峰の腕を持つ職人たちの技を
ドレス、小物、デザイン画、写真など130点の資料により紹介されるそうです。
19世紀後半から現代まで、前記のデザイナーのほかイヴ・サン=ローラン、ジヴァンシィ、ジャン
=ポール・ゴルチエら超一流デザイナーの実物の作品を、王侯貴族やセレブでもない私たちが
目の当たりにできるってのはスゴイことでしょう。
さあ、眼福を楽しみに若葉の丸の内にゆこうぢゃありませんか。


そのほかにも、隼町の国立劇場では、名女形花柳章太郎、初代水谷八重子亡き後、善戦してい
る水谷八重子、波乃久里子の二枚看板に中村獅童、市川月乃助を迎えた新派公演「寺田屋お
登勢」「遊女夕霧」が上演されます。
「松田聖子の娘」としてしか存在感のない神田沙也加が有楽町の帝国劇場で上演されるミュージ
カル「1789 バスティーユの恋人たち」に出演しますよ。
もっとも、悲劇の王妃マリー・アントワネットを演じるワケではないようです。


今月号も魅力満載、「ゆとりちよだ」でありました。
アキバのみなさまには・・・いつも正月気分、神田のジョニーがお持ちしました。おタノシミに。