ゆとりちよだNEWS

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N様からのご投稿 2018/05/14

会員様からのご投稿 5月号

ゆとりちよだNEWS158号

八十八夜を過ぎ立夏は去りいよいよ青葉若葉の時候となりました。大型連休を楽しまれた方もいらっしゃることでしょう。私は「くすん」でありました。とはいえ、今はカツオが旬(秋の戻りガツオのほうが脂が乗っててうまいんだけどね)。房総沖で獲れた初ガツオを御徒町の吉池で買いました。ニンニクとショーガと大葉も購入。カツオを下駄の歯くらいの厚さに切って皿に盛ります。刻んだニンニク、おろしショーガ、細かく切った大葉を添えたら醤油に付けてアング・・・う、うめぇ。と、身のしあわせをしみじみ感じていましたらゆとりちよだ158号が届きましたよ。さぁて、今号にはどんなタノシイ情報が載っておるんでありましょうか。

またまたゆとりちよだはやってくれました。「山梨県 さくらんぼ狩りと清里 清泉寮ランチ バスツアー」であります。例によって「食べ放題」がつきます。今回はさくらんぼです。「赤い宝石」と呼ばれるフルーツを30分間食べ放題。しかも、そのあとに清里の研修保養施設・清泉寮で「山梨県産ポークグリル」の昼食が待っているんです。どうしましょう。さくらんぼを腹いっぱい食べてから(うまいに決まっている)ポークグリルを胃の腑に詰め込むのはつらいですね。かといって目の前にぶらさがっている艶々のさくらんぼに手を付けず指をくわえているのもくやしい。孝ならんとすれば忠ならず、忠ならんとすれば孝ならず。平重盛の苦衷がよっくわかりますね。が、タノシイ悩みは措いといて。とりあえずバスに乗りましょう。清泉寮で食事をすませたら、次に向かうはシャトレーゼ白州工場です。ここで工場見学をしましょう。うみたて玉子、しぼりたて牛乳、白州名水を使ってケーキ、洋菓子、和菓子、アイスクリームなどをつくっているんだそうです。無料でアイスクリームの試食ができるそうですが、さて、お腹に入るかしら。

次にオススメするのは、生誕120年を記念して上野の上野の森美術館で開催される「ミラクルエッシャー展」です。私がエッシャーを知ったのは就職して間もなく。洋書店でたまたま手に取った本がエッシャーでした。ギャッと叫びましたね。摩訶不思議な錯覚の世界。画面を埋めるただの幾何学模様が次第に変化して魚となり鳥となり、さらにまた模様に戻る。滝から流れ落ちる水が水路を伝わっていつの間にか滝上にまで来てしまう。なんやねん、これは!モチロン、ただちに購入。以来、エッシャーファンになりました。トロンプ・ルイユ(だまし絵)と呼ばれる凝りに凝って描いた精妙な作品の数々。死海文書の所蔵で知られるイスラエル博物館は世界最大級のエッシャーコレクションを誇るんだそうです(知らなかった)。そこから選りすぐりの約150点がやってきます。東京で12年ぶりに開催される今展では「科学」、「聖書」、「風景」、「人物」、「広告」、「技法」、「反射」、「錯視」の8つのキーワードでこの奇想版画家の謎を解くそうです。本邦初公開の幅4mに及ぶ「メタモルフォーゼⅡ」は圧巻でしょう。と書いても何のことかワカラナイですよね。さあ、ウットーシイ梅雨を乗り切るために上野のお山に上りましょうか。

楢山節考。姥捨て伝説に材を取った、ご存知、深沢七郎のセンセーショナルな短編小説ですね。信州の山奥の寒村。七十歳になると口減らしのため老人は「楢山まいり」と呼ばれる楢山に捨てられることになる。主人公のおりんはもうすぐ七十歳。気丈な老女は孝行息子・辰平のため死地に向かう準備を万端整えその日を待つ。私、原作も映画(木下恵介、今村昌平両監督)も体験しました。老母を背負って峻険な崖道を登る辰平。雪降る中ただ一人取り残されるおりん。涙なくして観られないシーンですね。そんな楢山節考を狂言としてどのように表現するのでしょうか。三軒茶屋の世田谷パブリックシアターにしつらえた特設能舞台で野村万作、萬斎親子、門弟たちによって演じられる特別版 狂言『楢山節考』。これは観なくちゃ。

今月号も話題満載ゆとりちよだ。アキバのみなさまには・・・司会なら任せてくんな、赤垣さんがお持ちしました。おタノシミに。