ゆとりちよだNEWS

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最新情報 2018/09/13

会員様からのご投稿 9月号

ゆとりちよだNEWS No.162

台風21号により関西地方が甚大な被害をこうむり、さらに震度7の大地震が北海道を襲う。一刻も早い復旧をただ祈るばかりです。と、涼しくなった外気にちょっぴり身を震わせていましたらゆとりちよだ第162号が届きました。さて、今号にはどんなたのしい情報が載っておるのでしょうか。

お前の観た黒澤明の映画でベスト1を選べと問われたら、「七人の侍」か「生きる」か、どちらにするか迷うでしょうね。「七人の侍」の動、「生きる」の静。好対照な映画は甲乙つけがたい。そんな「生きる」がなんと(!)ミュージカルになりました。「ミュージカル『生きる』 黒澤明 没後20年記念作品」です。あの宮本亜門演出、鹿賀丈史主演で赤坂のTBS赤坂ACTシアターで上演されることになりました。市民からの陳情書をたらいまわしにしているだけの、仕事に熱意のない人生を送っている市役所の課長・志村喬は胃がんで余命いくばくもないことを知ります。私は今までなにをやってきたのか。一念発起した志村は、市民から陳情のあった小公園をさまざまな障害を乗り越えてつくります。そして逝く。志村の通夜の席で同僚たちの思い出話から志村の仕事ぶりが語られます。自分たちがいかに「お役所仕事」をしていたかと反省するのですが、翌日出勤すると、相変わらずのたらいまわしの日常に戻ってゆく・・・。この映画で、観た者の間で語り継がれる名シーンがあります。雪の降る夜、完成した公園のブランコに揺られながら「ゴンドラの歌」を口ずさむ志村。〽いのち短し恋せよ乙女・・・うたいながら息を引き取ります。吉井勇作詞、中山晋平作曲の大正歌謡はこの映画によって、観る者のこころにあらためて刻まれることになった(だろう)名曲です。で、だ。宮本亜門はどのようにミュージカル化するんだろ。モチロン「ゴンドラの歌」の場面がクライマックスになるとおもうけど・・・ま、それは観なくちゃワカラナイ。さあ、10月27日は赤坂へゆきましょう。

このほかにも、隼町の国立劇場大劇場では11月歌舞伎公演として通し狂言「名高大岡越前裁(なもたかしおおおかさばき)」が上演されます。江戸南町奉行として数々の名裁きを残した大岡越前守忠相の物語「大岡政談」。そのひとつ「天一坊事件」を河竹黙阿弥が芝居に仕立てました。八代将軍徳川吉宗のご落胤と称する天一坊とその一味に対峙する大岡越前守。稀代の悪だくみをどうやって大岡越前守は暴いてゆくのか。大岡越前守に初役で勤める中村梅玉、天一坊に市川右團次とゆう充実した配役で演じられる名高大岡越前裁。これは期待できそうですね。

ちょっと寂しいですが、ご紹介しました今号の情報お役に立てば幸いです。アキバのみなさまには神田のジョニーがお持ちしました。おタノシミに。